ふきのとう

「ふきのとう」は雪の下から顔をのぞかせ春を告げます

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「ふきのとう」は花を食べる花菜。あのノッポの「ふき」の花蕾(からい)(花のつぼみ)にあたります。

食用にされるのは苞(ほう)と呼ばれる柔らかな葉のようなものに覆われている状態ですが、これがぐっと茎を伸ばすと白や淡黄色の小さな花が咲きます。ぐっと伸びたといっても大した背丈ではありませんが、この茎は本来の「ふき」と同じように料理して食べられるのだそうです。

花が終わると雌の株の葉柄が大きく伸びてあのおなじみの「ふき」になります。

「ふき」は生命力の強い植物で、地下茎は雪の下で冬を越し、春になると残雪の中から「ふきのとう」が顔を出します。

ふきのとうをはじめとして春の山菜には苦みのあるものが多いですね。冬の間眠っていた細胞に喝を入れて目覚めさせてくれるような気がしますが、せっかく春一番で芽を出し、これから大きく育とうとする若芽を取ってしまうのですから人間って罪な生き物です。

ふきのとうの花成ホルモンが精力を増強し、苦味の成分のアルカロイドが新陳代謝を促進、春の強壮剤とも言うべき植物です。ただし、苦味は食味成分としてはあまり好ましくありません。苦味が強くならないようにできるだけ早く調理しましょう。ふきのとうの中の花蕾(からい)が苦味が強いので、これを除いて調理するのも一手です。

効用

強精・せき止め・たん切り・健胃・消化促進に効果があります。

おいしく食べるには

  • 草がんむりに路(みち)と書いて蕗(ふき)、これは道端のそこここにはえていたということでしょう。
  • ふきには別に苳(ふき)という字も当てられますが、これは草がんむりに冬ですから、雪の残る早春に芽吹くところからの字でしょう。
  • ふきの語源は冬に黄色の花を咲かせるところから「冬黄(ふゆき)」と呼ばれ、それからという説、雪をかき分け芽吹くところから「吹生(ふき)」、大きな葉が屋根のようなので、藁葺(わらぶ)きの「葺(ふ)く」からという説などさまざまあります。

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